サンダンスサンダンスとは、ネイティブアメリカンの儀式の一つで、米国各地で、6月から8月の期間に多く行われる。この儀式は、母なる大地への感謝と自らの浄化をはかるため、4日間絶食して踊り続けると言った過酷なものだ。 この儀式のことは、ホビの予言の上映会後、本を読んで知っていた。 4日間、絶食しながら踊り続ける過酷な儀式という点で米国政府に禁止された宗教儀式だったものを、1960年代に復活させ、その後各地で行われるようになったという経緯の2点が私には印象深く、「サンダンス」の名を記憶していた。 そのサンダンス、しかもビッグマウンテンだと言う。 このビッグマウンテンは、ホビ族とディネ族の共通の聖地で、あのホビの教えを刻んだ岩のあるオライビとは、目と鼻のところである。 そのビッグマウンテンで行われるサンダンスに、私を招待するというのである。 映画「ホビの予言」と出会い、さらにディネのバヒ、ラコタのトム・ラブランクと出会い、私の価値観や自然観の様なもの、また、出会う人が少しずつ変化してきているなと感じ始めていた矢先だった。 トムから「招待する」ということを含めて、もっと詳しく聞きたかったが時間がなかった。ピースラン一行を青森県に送り出す別れ際のことだったから。 私は、インディアンランナー達が乗っているバスに向かって叫んだ。 I love Indian! 世辞でも、御愛想でもなかった。私は、彼等ネイティブアメリカンを心底から好きになりかけていた。 |